筆算のたし算の計算手順の正体は、一部分だけを見ることで、簡単なたし算に分けてしまうことです。

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 27 \\ +\: 15 \\ \hline \end{array} }} \\  の一の位を足すとき、

一部分   {\normalsize { \begin{array}{rr}\:\:7 \\ +\:\:\: 5 \\ \hline \end{array} }} \\  だけを見て、

7+5=12 と足して、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 27 \\ +\: 15 \\ \hline \:\:\:\:2\end{array} }} \\  と書きます。

 

十の位の   {\normalsize { \begin{array}{rr}2\:\: \\ +\: 1\:\: \\ \hline \end{array} }} \\  を、

見ていません。

 

このように、

筆算のたし算から、

いくつかの部分に分けて、

一部分だけを計算するようになります。

 

こうするために、

一部分だけを見ます。

 

 

一部分だけを見るような見方は、

子どもが、既に持っている力です。

 

例えば、

大勢の母親の集まりの中から、

自分の母親だけを見るようなことです。

 

あるいは、

食卓に並んだ料理の中から、

今、食べようとしている料理だけを見ることです。

 

自然にしていることです。

 

 

さて、

算数の計算でも、

一部分だけを見る見方を使います。

 

筆算のたし算の計算からです。

 

筆算のたし算で教える対象に、

計算の手順だけではなくて、

一部分だけを見ることも加えます。

 

そして、

見た一部分だけを計算します。

 

これが、

筆算のたし算からの計算です。

 

 

一部分だけを見て

その部分だけを計算することは、

次のようにすれば

教えることができます。

 

子どもの後ろに立つことで、

こちらの顔を見ることができないようにして、

目の前の問題   {\normalsize { \begin{array}{rr} 27 \\ +\: 15 \\ \hline \end{array} }} \\  にだけ

集中できるようにします。

 

そして、

子どもが自然に

目で追い掛けてしまう赤色のペン先で、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 27 \\ +\: 15 \\ \hline \end{array} }} \\  の 7 と 5 を、示しながら、

「しち、足す、ご、じゅうに」と言います。

 

以下は省略しますが、

こちらが子どもの後ろに立つことと、

赤色のペン先で

問題   {\normalsize { \begin{array}{rr} 27 \\ +\: 15 \\ \hline \end{array} }} \\  の一部分を示すことで、

一部分だけを見て計算することを、

子どもに教えています。

 

 

子どもは、

問題   {\normalsize { \begin{array}{rr} 27 \\ +\: 15 \\ \hline \end{array} }} \\  の計算の仕方を

教えてもらっていると思います。

 

一部分だけを見るような見方を、

教えてもらっているなどと、

思ってもいないようです。

 

でも、

このような教え方をすれば、

一部分だけを見て、

計算していることを教えています。

 

(基本  {\normalsize {α}} -1284)、(+-  {\normalsize {α}} -699)

 

関連:2023年05月13日の私のブログ記事

「筆算のたし算から、

いくつかの部分に分けて計算します。

一部分を計算するために、

目の焦点を絞り、

一部分だけを見ます。

このようなことも教えます」。