こちらの目の前で、
ボ~ッとしたままの子です。
7+6= 、9+3= ・・・このようなたし算の練習
100問の途中です。
ボ~ッとしているだけです。
計算から離れているだけです。
集中が切れている子ではありません。
ボ~ッとすることに集中している子です。
集中の対象が、
今の育ちのレベルでは、
一つだけの子なのです。
その一つが、
今の瞬間は、
「ボ~ッとすること」なのです。
ただそれだけなのです。
集中する対象が、
複数に増えれば、
誰かと話をしながら、
たし算の答えを出すようなことが
できるようになります。
育ちのレベルが上がって、
同時に、
複数のことに集中しているようになります。
あれかこれかのどちらか一つのレベルから、
あれもこれもの同時に二つのレベルに
育ったからです。
さて、
今している一つのこと : 「ボ~ッとすること」から、
たし算の答えを出すことに、
対象を入れ替えるようなリードをします。
この子が集中できる一つのことの
対象を入れ替えるだけです。
「ボ~ッとすること」をやめさせる必要は、
少しもありません。
今の瞬間は、ボ~ッとしている子に、
次の瞬間に、
集中の別の対象の
たし算の答えを出すことに
入れ替えるリードです。
集中の対象を
瞬時に入れ替えることは、
じつは、子どもの得意なやり方です。
突然に走り出すような感じで、
集中の対象を瞬時に入れ替えることが
子どもは上手なのです。
このような子どもの特長を利用して、
こちらがするリードはシンプルです。
子どもが瞬時に、
集中の対象を入れ替える力を信じて、
次のような実況中継型リードを、
目の前のボ~ッとしている子に、
突然、やり始めるだけです。
止まっている計算 9+3= の
9 を示して、
「く」と声に出して言って、
+3 の 3 を示して、
「じゅう、じゅういち、じゅうに」と声に出して数えて、
= の右を無言で示します。
このような実況中継型リードを
突然、見始めた子は、
突然の入れ替えを楽しむように、
こちらの計算に集中して、
そして、9+3=12 と書きます。
これでこの子は、
集中の対象を、
「ボ~ッとすること」から、
たし算の答えを出すことに入れ替えます。
(基本 -1334)、(+- -726)
関連:2023年06月23日の私のブログ記事
「ボ~ッとして、計算していない子は、
一つのことをしています。
一つのことをするやり方の子です」。