答えを出せない計算問題に出会ったときの
子どもの育ちのレベルの大雑把な段階です。
① こちらの助けを待つレベル。
② 「分からない」と聞くレベル。
③ 「どうやるの?」と答えの出し方を聞くレベル。
④ 「この次は?」と、自力でできるところまでして
続きだけを聞くレベル?
大雑把に、このような変化で育つようです。
7+6=、9+3=、8+7= のような
たし算 100問の途中で集中が切れて
計算から離れて、ボ~ッとしています。
この子は、
こちらの助けを待つレベルです。
こちらが、
子どもの集中が切れていて、
ボ~ッとしたままであることに
気が付いてくれることを、
子どもは、待っています。
そして、
何らかの手助けを望んでいます。
お勧めの手伝い方は、
実況中継型リードで、
答えを出すことを見せることです。
7+6= の 7 を示して、
「しち」と声に出して言って、
6 を示して、
「はち、く、じゅう、じゅういち、じゅうに、じゅうさん」と、
声に出して言って、
= の右を示して、
「ここ、じゅうさん(13)」と言います。
実況中継型リードを見ていた子は、
7+6=13 と書いて、
切れて、ボ~ッとしていたことから離れて、
計算に戻ります。
で、
「分からない」と聞く子は、
2番目の育ちのレベルです。
何となくですが、
答えの出し方が分からないと、
絞れているようですが、
ハッキリとしません。
ですから、
「分からない」と聞かれて、即、
答えの出し方だけを、
実況中継型リードで見せます。
の 0 と 2 を示しながら、
「ゼロ引くに、引けない(0-2=)」、
「じゅう引くに、はち(10-2=8)」と言って、
2 の真下を示して、
「ここ、はち(8)」と言います。
子どもが、
と書いたら、
続きをリードします。
の十の位の 0 を示して、
「いち(1)減ってく(9)」と言って、
示した 0 の真下を示して、
「ここ、く(9)」と言います。
子どもが、
と書いたら、
「分からない」を教え終わります。
= の約分に、
「どうやるの?」や、
「何で割るのですか?」と聞く子は、
3番目の育ちのレベルです。
「分からない?」と聞く子よりも、
自力で答えを出そうとしている子です。
答えの出し方に絞って、
聞いています。
さまざまな教え方があるでしょうが、
子どもの計算力のレベルがどのようであろうとも
広く通用する教え方は、
ズバリ約数を言う教え方です。
「どうやるの?」と聞かれて、即、
「にじゅうさん(23)で」と教えます。
子どもが納得していないようでしたら、
さらに続けて、
「上、いち(1)」と、
分子 23 を、
約数 23 で割った答え 1 だけを言います。
さらに教える必要のある子でしたら、
「下、さん(3)」と言うだけにする教え方もあれば、
「23×2=46」、
「23×3=69」と、
23 の倍数を、2倍、3倍と言うような教え方もあります。
63×4= を、
筆算に書き直さないで、
このまま計算する問題で、
63×4= 2 と書いてから、
「この次は?」と聞く子は、
4番目の育ちのレベルです。
このような子には、
「この次は?」と聞いていることを受けて、
63×4= 2 の
子どもが書いた 2 を示して、
「合っている」と言って、
問題の 4 と 3 を順に示しながら、
「4×3=12」、
「指、いち(1)」と言って、
問題の 4 と 6 を順に示しながら、
「4×6=24」、
子どもが指に取っている 1 を触って、
「いち(1)増えて、にじゅうご(25)」と言って、
子どもが書いた答えの 2 の左を示して、
「ここ、にじゅうご(25)」と言います。
こちらの実況中継型リードを見ていた子は、
「なるほど!」のような感じで、納得して、
63×4= 252 と書きます。
(基本 -1351)、(+- -739)
(×÷ -239)、(分数 -539)
関連:2023年07月09日の私のブログ記事
「63×4= を、このまま計算する問題で、
「分からない」と聞く子は、
「自力で聞くことができるレベル」です。
「聞くことができないレベル」を
乗り越えています」。