こちらの言うことを少なくした実況中継型リードは、子どもを自動的に考え始めさせて、納得できることが見つかるまで、考え続けさせます。筆算の繰り下がりのある虫食い算のひき算を例にします。

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:63 \\ -\: 〇〇\\ \hline \:24\end{array} }} \\  のセリフの少ない実況中継型リードは、

子どもの発想を強く刺激して、

「なるほど、こうするのか!」と、

納得できる答えを探すまで、

いやも応もなく考えさせます。

 

次の実況中継型リードが、

セリフの少ない実例です。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:63 \\ -\: 〇〇\\ \hline \:24\end{array} }} \\  の一の位の 〇 を示して、

「く(9)」と言って、

子どもが、 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:63 \\ -\: 〇9\\ \hline \:24\end{array} }} \\  と書いたら、

3 と、9 と、4 を示しながら、

「じゅうさん引くくは、し(13-9=4)」と言います。

 

 

続いて、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:63 \\ -\: 〇9\\ \hline \:24\end{array} }} \\  の 6 を示して、

「いち(1)減って、ご(5)」と言って、

〇 と、2 を示しながら、

「ご引くさんは、に(5-3=2)」と言います。

 

リードされた子は、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:63 \\ -\: 39\\ \hline \:24\end{array} }} \\  と書きます。

 

「どうやって、く(9)を出すの?」、

「さん(3)からではなくて、

じゅうさん(13)から引くの?」、

「どうして、ろく(6)が、ご(5)になるの?」、

・・・・・・と、

アレコレの未解決の疑問を感じて、

でも、自力で解決すべきなのだろうと思って、

考え始めます。

 

 

このような疑問を感じている子に、

次の問題   {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:36 \\ -\: 〇〇\\ \hline \:19\end{array} }} \\  を実況中継型リードで、

教えます。

 

セリフだけを列挙します。

 

「しち(7)」、

「じゅうろく引くしちは、く(16-7=9)」、

「いち(1)減って、に(2)」、

「に引くいちは、いち(2-1=1)」です。

 

子どもの体験型の参加は、

「しち(7)」と言われて、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:36 \\ -\: 〇7\\ \hline \:19\end{array} }} \\  と書くことと、

「に引くいちは、いち(2-1=1)」と言われて、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:36 \\ -\: 17\\ \hline \:19\end{array} }} \\  と書くことです。

 

子どもは、

実況中継型リードで学びながら、

体験型参加で、書きながら、

感じている疑問の答えを探し続けます。

 

 

感じている疑問の答えを探している子に、

次の問題   {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:54 \\ -\: 〇〇\\ \hline \:29\end{array} }} \\  を実況中継型リードで、

教えます。

 

実況中継型リードは

繰り返しになりますから、省略します。

 

その子に必要な回数だけ、

実況中継型リードで学べば、

「なるほど、こうするのか!」と、

納得できる答えをどの子も見付けて、

こうなった後は、

自力で答えを出せるようになります。

 

(基本  {\normalsize {α}} -1388)、(+-  {\normalsize {α}} -762)

 

関連:2023年08月15日の私のブログ記事

「繰り下がりのあるひき算の虫食い算は、

引くことができないひき算を

計算しなければなりません。

引くことができるようにする工夫が、

繰り下がりのひき算そのものです」。