26+8= や、繰り下がりのある筆算のひき算を、実況中継型リードで教えたとき、疑似体験知を得ます。そして、自力で繰り返し答えを出していくと、計算の仕方が体験知に変わります。

計算問題の答えを、

自力で出すために、

自分が行う一連の流れがあります。

 

例えば、

26+8=  の 6 と 8 を見て、

6+8=14  と足して、

14 の 1 に、26+8= の 26 の 2 を

1+2=3 と足して、

26+8=34  と答えを書きます。

 

どこを見るのか、

何と何を足すのか、

足した答えに何をするのか、

このような自分が行う一連の流れです。

 

筆算のひき算  { \normalsize { \begin{array}{rr}\:\:\:\: 32 \\ - 15 \\ \hline \end{array} }} \\  でしたら、

2 と 5 を見て、

2-5=  を引けないので、

2 に 1 を付けて、12 に変えて、

12-5=7  と引いて、

5 の真下に、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:32 \\ -\: 15\\ \hline \:\:\:\:7\end{array} }} \\  と書いて、

32 の 3 を見て、

3 を、1 減らして、2 に変えて、

15 の 1 を見て、

2-1=1  と引いて、

15 の 1 の真下に、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:32 \\ -\: 15\\ \hline \:17\end{array} }} \\  と書きます。

 

どこを見て、

何をして、

出した答えをどこに書くのかの

自分が行う一連の流れです。

 

 

子どもが自力で行う一連の流れをつかめば、

自分をリードできますから、

自力で答えを出すことができます。

 

子どもがつかむために、

こちらは、

こちら自身が答えを出している様子を

実況中継型リードで見せます。

 

例えば、

26+8=  でしたら、

2 を隠して、

「6+8=14」と足して、

26+8= の 26 の 2 を示して、

「34」と言って、

= の右の余白を示します。

 

実況中継型リードを見た子は、

26+8=34  と書きます。

 

同じような計算に、

同じような実況中継型リードを

繰り返し見せるだけで、

子どもは自力で、

答えを出すための一連の流れを、

「分かった!」、

「もう、できる!」とつかみます。

 

 

あるいは、

筆算のひき算  { \normalsize { \begin{array}{rr}\:\:\:\: 32 \\ - 15 \\ \hline \end{array} }} \\  でしたら、

2 と 5 を示して、

「2-5=  、引けない」、

「12-5=7」と言って、

5 の真下を示して、

「ここ、しち(7)」と言います。

 

実況中継型リードを見た子は、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:32 \\ -\: 15\\ \hline \:\:\:\:7\end{array} }} \\  と書きます。

 

続いて、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:32 \\ -\: 15\\ \hline \:\:\:\:7\end{array} }} \\  の 32 の 3 を示して、

「いち減って、に(2)」と言って、

15 の 1 を示して、

「2-1=1」と言って、

15 の 1 の真下を示して、

「ここ、いち(1)」と言います。

 

実況中継型リードを見た子は、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:32 \\ -\: 15\\ \hline \:17\end{array} }} \\  と書きます。

 

同じようなひき算に、

同じような実況中継型リードを

繰り返し見せるだけで、

子どもは自力で、

答えを出すための一連の流れを、

「分かった!」、

「もう、できる!」とつかみます。

 

 

このようにして、

子どもがつかんだ一連の流れは、

学習知ではありませんけれど、

体験知でもないようです。

 

自力で答えを出すときの体験知に近い、

疑似体験知のような感じです。

 

「分かった!」、

「もう、できる」となって、

同じような計算問題を

自力で答えを出すとき、

実のところ、こわごわとした感じです。

 

自信を持ってのような感じではないのです。

 

 

でも、

自力で答えを出すことを、

繰り返すことで、

自力で答えを出す体験が積み重なり、

自信を持って答えを出すようになります。

 

こうなったとき、

子どもは体験知に導かれています。

 

(基本  {\normalsize {α}} -1421)、(+-  {\normalsize {α}} -779)

 

関連:2023年09月13日の私のブログ記事

「同じような計算を繰り返すと、

計算の組み合わせの流れのような何かを、

自然に感じます。

この一定の流れに子どもはリードされて、

自力で答えを出します」。