筆算のたし算 63+29= を計算するこちら自身を観察します。3秒くらいで答えを書き終わりますので、難しい観察ですが、アレコレの体験知を得ることができます。

筆算のたし算   {\normalsize { \begin{array}{rr} 63 \\ +\: 29 \\ \hline \end{array} }} \\  を

こちら自身が計算するときの様子を

一コマずつのコマ送りで見ると、

全体を見てから、

3 と 9 を見て、

3+9=12  と足して、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 63 \\ +\: 29 \\ \hline \:\:\:\:2\end{array} }} \\  と書いて、

1 を覚えて、

6 と 2 を見て、

6+2=8  と足して、

覚えている 1 を、

8+1=9  と足して、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 63 \\ +\: 29 \\ \hline\:\:92\end{array} }} \\  と書くようなコマの流れです。

 

「一の位を上から下に見る」、

「足した答えを、一の位として書く」、

・・・・・・と、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 63 \\ +\: 29 \\ \hline \end{array} }} \\  の計算の流れを、

言葉でリードしていません。

 

ですから、

子どもに教えるとき、

こちらの計算そのものを見せるようにします。

 

例えば、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 63 \\ +\: 29 \\ \hline \end{array} }} \\  の 3 と 9 を示して、

「さん 足す く、じゅうに(3+9=12)」と

言うような教え方です。

 

と、

このようなことを読んで理解できたら、

教える体験の裏付けがありませんから、

知っただけの学習知です。

 

 

まず、実際に、

筆算のたし算   {\normalsize { \begin{array}{rr} 63 \\ +\: 29 \\ \hline \end{array} }} \\  を

計算している自分を観察してみます。

 

こちらが普通に計算して、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 63 \\ +\: 29 \\ \hline \end{array} }} \\  を計算して、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 63 \\ +\: 29 \\ \hline\:\:92\end{array} }} \\  と書き終わるまで、

3秒くらいです。

 

3秒くらいの短い時間で、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 63 \\ +\: 29 \\ \hline \end{array} }} \\  の全体を見てから、

3 と 9 を見て、

3+9=12  と足して、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 63 \\ +\: 29 \\ \hline \:\:\:\:2\end{array} }} \\  と書いて、

1 を覚えて、

6 と 2 を見て、

6+2=8  と足して、

覚えている 1 を、

8+1=9  と足して、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 63 \\ +\: 29 \\ \hline\:\:92\end{array} }} \\  と書くことをしています。

 

こちら自身の計算の流れを、

言葉でリードしていないことに気付くはずです。

 

 

観察しやすいように

計算のスピードにブレーキを掛けて

ユックリと計算するようにすると、

いつもの計算の仕方と違ってしまいます。

 

観察することが難しいのを承知で、

いつものような 3秒くらいの速いスピードで、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 63 \\ +\: 29 \\ \hline \end{array} }} \\  を計算して、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 63 \\ +\: 29 \\ \hline\:\:92\end{array} }} \\  と書き終わらせます。

 

そして、

こちら自身の計算の流れを

どのようにリードしているのかを観ます。

 

この観察から得られるこちら自身の

計算のリードの仕方の知識は、

体験知です。

 

「一の位を上から下に見る」、

「足した答えを、一の位として書く」、

・・・・・・と、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 63 \\ +\: 29 \\ \hline \end{array} }} \\  の計算の流れを、

言葉でリードしていないことにも気付きます。

 

ある種のアナログ体験知のような

言葉にできない計算の手順のような

何らかのまとまった知識にリードされていることに、

こちら自身の計算を観察したことから

体験知で裏付けられて

「なるほど」となります。

 

(基本  {\normalsize {α}} -1425)、(+-  {\normalsize {α}} -782)

 

関連:2023年09月22日の私のブログ記事

「ある種のアナログ体験知のような

言葉にできない計算の手順のような

何らかのまとまった知識にリードされて、

計算しています。

言葉にリードされて計算していません。

ですから、言葉で説明しません。

計算している姿を見せるだけにします。

ごまかしのない教え方です」。