筆算のたし算や、筆算のひき算や、筆算のかけ算は、「同じような」計算の繰り返しです。実際に教えることで、このボンヤリとした「同じような」計算に、子どもが気付くまでのプロセスのさまざまな体験知を得ることができます。

筆算のたし算   {\normalsize { \begin{array}{rr} 563 \\ +\: 279 \\ \hline \end{array} }} \\  や、

筆算のひき算   {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:403 \\ - \: 158 \\ \hline \end{array} }} \\  や、

筆算のかけ算  {\normalsize {\begin{array}{rr}\:523 \\ \:\:\times\:\:\:\:\:\: 7\\ \hline \end{array}}}\\  は、

「同じような」計算が繰り返されています。

 

例えば、

筆算のたし算   {\normalsize { \begin{array}{rr} 563 \\ +\: 279 \\ \hline \end{array} }} \\  の一の位の計算は、

上と下を、3+9=12  と足して、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 563 \\ +\: 279 \\ \hline\:\:\:\:\:\:2\end{array} }} \\  と 2 を書いて、

次のたし算の答えに足すために、

1 を覚えます。

 

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 563 \\ +\: 279 \\ \hline\:\:\:\:\:\:2\end{array} }} \\  の十の位の計算は、

上と下を、6+7=13  と足して、

足すために覚えている 1 を、

13+1=14  と足して、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 563 \\ +\: 279 \\ \hline\:\:42\end{array} }} \\  と 4 を書いて、

次のたし算の答えに足すために、

1 を覚えます。

 

この   {\normalsize { \begin{array}{rr} 563 \\ +\: 279 \\ \hline\:\:\:\:\:\:2\end{array} }} \\  の十の位の計算は、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 563 \\ +\: 279 \\ \hline \end{array} }} \\  の一の位の計算に、

計算対象の数が違うだけで、

ほぼ、「同じような」計算です。

 

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 563 \\ +\: 279 \\ \hline\:\:42\end{array} }} \\  の百の位の計算は、

上と下を、5+2=7  と足して、

足すために覚えている 1 を、

7+1=8  と足して、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 563 \\ +\: 279 \\ \hline842\end{array} }} \\  と 8 を書きます。

 

この   {\normalsize { \begin{array}{rr} 563 \\ +\: 279 \\ \hline\:\:42\end{array} }} \\  の百の位の計算は、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 563 \\ +\: 279 \\ \hline\:\:\:\:\:\:2\end{array} }} \\  の十の位の計算に、

次のたし算の答えに足すために、

1 を覚えることがないだけで、

これ以外は、

計算対象の数が違うだけで、

ほぼ、「同じような」計算です。

 

 

このように、

筆算のたし算   {\normalsize { \begin{array}{rr} 563 \\ +\: 279 \\ \hline \end{array} }} \\  の一の位の計算や、

十の位の計算や、

百の位の計算に、

ボンヤリとした「同じような」計算が、

繰り返されています。

 

このボンヤリとした「同じような」計算に、

「なぁんだ、分かった」のように気付いた子は、

自力で計算できるようになります。

 

と、

このようなことを読んで理解できたら、

教える体験の裏付けがありませんから、

知っただけの学習知です。

 

 

実際に、

筆算のたし算   {\normalsize { \begin{array}{rr} 28 \\ +\: 15 \\ \hline \end{array} }} \\  や、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 563 \\ +\: 279 \\ \hline \end{array} }} \\  や、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 3524 \\ +\: 8697 \\ \hline \end{array} }} \\  を、

子どもが、

「分かった」のようなことを言うまでのプロセスを

答えの出し方を教えながら、観察することで、

さまざまなことに気付きます。

 

実際に教えることで気付いた知識ですから、

すべて体験知です。

 

(基本  {\normalsize {α}} -1438)、(+-  {\normalsize {α}} -791)

 

関連:2023年10月05日の私のブログ記事

「算数や数学の計算に、

ボンヤリとした「同じような」計算があります。

子どもは、計算を繰り返すことで、

気付くようです」。