分数のかけ算は、先に約分してから、掛けるようなリードをします。先に掛けてから、約分する子に、先に約分することを、教えます。教える体験から、さまざまな体験知を得ます。

 {\Large\frac{5}{4}}× {\Large\frac{2}{5}} {\Large\frac{5×2}{4×5}} {\Large\frac{10}{20}} {\Large\frac{1}{2}}  の計算は、

正しい計算です。

 

正しい計算ですけれど、

「〇(正しい)」を付けないで、

途中約分をリードします。

 

もちろん、

正しい計算ですから、

「☓(間違い)」を付けることはできません。

 

「〇(正しい)」も、

「☓(間違い)」も付けないで、

子どもが書いた計算

 {\Large\frac{5}{4}}× {\Large\frac{2}{5}} {\Large\frac{5×2}{4×5}} {\Large\frac{10}{20}} {\Large\frac{1}{2}}  をそのまま残して、

問題   {\Large\frac{5}{4}}× {\Large\frac{2}{5}}=  の

左上の 5 と、右下の 5 を示して、

「これとこれ」と言って、

左下の 4 と、右上の 2 を示して、

「これとこれ」と言って、

途中約分をリードします。

 

 

 {\Large\frac{3}{4}}× {\Large\frac{5}{6}} {\Large\frac{3×5}{4×6}} {\Large\frac{15}{24}} {\Large\frac{5}{8}}  や、

 {\Large\frac{4}{5}}× {\Large\frac{5}{7}} {\Large\frac{4×5}{5×7}} {\Large\frac{20}{35}} {\Large\frac{4}{7}}  のように、

途中約分をリードできるとき、

実際に、

途中約分をリードしてみます。

 

 {\Large\frac{3}{4}}× {\Large\frac{5}{6}} {\Large\frac{3×5}{4×6}} {\Large\frac{15}{24}} {\Large\frac{5}{8}}  でしたら、

問題   {\Large\frac{3}{4}}× {\Large\frac{5}{6}}=  の

左上の 3 と、右下の 6 を示して、

「これとこれ」と言うだけのリードです。

 

あるいは、

 {\Large\frac{4}{5}}× {\Large\frac{5}{7}} {\Large\frac{4×5}{5×7}} {\Large\frac{20}{35}} {\Large\frac{4}{7}}  でしたら、

問題   {\Large\frac{4}{5}}× {\Large\frac{5}{7}}=  の

左下の 5 と、右上の 5 を示して、

「これとこれ」と言うだけのリードです。

 

 

途中約分を誘われていると

子どもが理解できても、

どこで、

途中約分するのか迷う子が多いのです。

 

実際に、

教えてみると

さまざまな子どもの迷い方を体験できます。

 

そのどれもが、

実際に教えた体験から得られますから、

体験知です。

 

 

子どもが迷っているときのお勧めのリードです。

 

 {\Large\frac{3}{4}}× {\Large\frac{5}{6}} {\Large\frac{3×5}{4×6}} {\Large\frac{15}{24}} {\Large\frac{5}{8}}  でしたら、

子どもの鉛筆を借りて、

子どもの目の前で、

問題   {\Large\frac{3}{4}}× {\Large\frac{5}{6}}=  の上に重ね書きで、

 \require{cancel}\displaystyle {\frac{\begin{matrix}1\\\cancel{3}\end{matrix}\,}{4}}× \require{cancel}\displaystyle {\frac{5}{\begin{matrix}\cancel{6}\\2\end{matrix}\,}}=  と書いてから、

子どもに鉛筆を返します。

 

 

 {\Large\frac{4}{5}}× {\Large\frac{5}{7}} {\Large\frac{4×5}{5×7}} {\Large\frac{20}{35}} {\Large\frac{4}{7}}  でしたら、

やはり、子どもの鉛筆を借りて、

子どもの目の前で、

問題   {\Large\frac{4}{5}}× {\Large\frac{5}{7}}=  の上に重ね書きで、

 \require{cancel}\displaystyle {\frac{4}{\begin{matrix}\cancel{5}\\1\end{matrix}\,}}× \require{cancel}\displaystyle {\frac{\begin{matrix}1\\\cancel{5}\end{matrix}\,}{7}}=  と書いてから、

子どもに鉛筆を返します。

 

 

この指導でも、

実際に、

教えてみると

さまざまな子どもの反応を体験できます。

 

そのどれもが、

実際に教えた体験から得られますから、

体験知です。

 

(基本  {\normalsize {α}} -1511)、(分数  {\normalsize {α}} -596)

 

関連:2023年12月16日の私のブログ記事

「分数のかけ算の計算で、

掛ける前に約分させるようにすれば、

約分できる組があるかどうかを見てから、

計算するようになります。繰り返し指導すれば、

体験知になります」。