幼児が、
5+3= を計算します。
5を見て、
「ご」と黙読して、
3を見て、
「ろく、しち、はち」と3回数えて、
5+3=8 と書きます。
鉛筆の先で、
自分の親指、人差し指、中指をつつきながら、
「ろく、しち、はち」と数えます。
この幼児の計算の仕方です。
さて、
この幼児には、
幼児らしい甘えが少し残っています。
だから、
甘えを受け入れますが、
甘えが小さくなるようなリードをします。
こちらが、
5を示して、
「ご」と、声に出して読みます。
そして、
5を示したまま、
問題 5+3= と、
目の前の幼児から、
こちら自身の気配を消します。
甘えが残っている幼児が、
こちらを探るように見上げても、
視線を合わせません。
幼児と、
5+3= への気配を消していますから、
幼児の甘えに反応しません。
幼児を無視するのはなくて、
こちらが気配を消していますから、
そこにいないのです。
そして、
「続きを、計算したければすればいい」、
「しなくても、これ以上は手伝わない」で、
気配を消したままにします。
甘えの残っている幼児は、
このような空白、
つまり無反応が嫌いですから、
仕方なく、鉛筆の先で、
自分の親指、人差し指、中指をつつきながら、
「ろく、しち、はち」と数えて計算します。
そして、
5+3=8 と書きます。
幼児が、
答え8を書いたのを、
視線の中でボンヤリと見たら、
次の問題 8+3= の8を示して、
「はち」と声に出して読みます。
そして、
8を示したままで、
また気配を消します。
幼児が、
「く、じゅう、じゅういち」と数えて、
8+3=11 と書くのがボンヤリと見えたら、
次の問題 4+3= の4を示して、
「し」と声に出して読みます。
このようなリードで、
幼児の甘えを認めて、
受け入れて、
幼児らしい甘えを減らす手伝いをします。
(基本 -153)、(+- -099)