2 乗して、-1 になる新しい数を、約束事として説明して、この約束を手が掛かりにして、新しい数の計算に慣れることを生徒に委ねます。これが、数学の計算の仕方の学び方です。

「2 乗して、-1 になる数を、 {\normalsize {i}} で表します」、

 {\normalsize { i^{2}=-1}} と書けます」、

「そして、 {\normalsize {i}}\sqrt{-1\:\:} と、約束します」。

 

高校の数学の先生は、

虚数 {\normalsize {i}} 」を、

このように説明するのが普通です。

 

このように説明されると、

普通は、

「?」です。

 

そして、

「もっと、説明してほしい」となります。

 

でも、

高校の先生の説明は、

冷静に理解しようとすれば、

すべて理解できる内容です。

 

例えば、

「2 乗して、-1 になる数を、 {\normalsize {i}} で表します」は、

2 乗したら、

プラスの数になるのですから、

マイナスの数 : -1 にはなりません。

 

今までに知っている数は、

確かにそうなっています。

 

ここで習うのは、

今までの数とは違う

新しい数です。

 

2 乗して、

マイナスの数 : -1 になる新しい数です。

 

その新しい数を、

 {\normalsize {i}} と表すと説明されます。

 

落ち着いて考えると、

このように理解できます。

 

他の説明も、

落ち着いて考えれば、

同じように理解できます。

 

だから、

これ以上の説明をしないのが普通です。

 

実は、

これが親切なのです。

 

このような約束を手掛かりにして、

計算していくのが数学です。

 

子どもが、

このような進め方に慣れるしかないのです。

 

そして、

慣れるには、

慣れること自体を子どもに委ねるしかないのです。

 

言葉で、アレコレと説明しても、

子どもが、

虚数  {\normalsize {i}} の計算に慣れる助けにならないのです。

 

むしろ、

説明が多すぎると、

計算に慣れることを邪魔してしまいます。

 

だから、

約束を手掛かりにして、

計算させます。

 

例えば、

簡単な 2 次方程式  {x^{2}+1=0} を、

解くことができます。

 

 {x^{2}}=-1 、

 {x^{2}} {\normalsize { i^{2}}}

x= {\normalsize {±i}} と解くことができます。

 

あるいは、

 {\normalsize { i^{4}}}= の計算の仕方を、

子どもが質問したら、

 {\normalsize { i^{2}}} {\normalsize { i^{2}}}=(-1)×(-1)=1 と教えてもらえます。

 

このような計算を通して、

虚数  {\normalsize {i}} の計算に慣れていきます。

 

(基本  {\normalsize {α}} -325)、(分数  {\normalsize {α}} -108)