= の計算に、
「どうやるの?」と聞く子です。
数学の計算問題は、
自力で解くと決めて、
こうすることを自分と約束している子です。
そして実際に、
自力で解くと決めて、
この自分と約束したことを守って、
かなり難しい問題も、
自力で解いてしまう子です。
ただ、
計算スキルの力だけを育てた子ではありません。
決めて、約束して、成し遂げることは、
どれもすべて、
自分ができることと知っていて、
実際にそうしている子です。
算数や数学の計算スキルを育てるとき、
同時に、
「自力で答えを出すこと」に決めて、
そう約束して、成し遂げるような習慣を、
育てることができます。
このような子を育てる重要なコツが、
「答えを出すこと」だけを、
とても不親切なように、
ただ見せるだけにすることです。
「答えを出したい気があるならば、
答えの出し方を見せるから、
よく見て、盗みなさい」と、
突き放すようにすることで、
「自力で答えを出すこと」に、
子どもは直面させられます。
「分からない」や、
「ここ、どうやるの?」や、
「ここからここ、どうやっているの?」と、
子どもから聞かれたとき、
いつも、答えの出し方だけを見せて教えれば、
「自力で答えを出すこと」に、
子どもは、繰り返し、直面することになり、
「自力で答えを出すこと」が、
この子の常識になります。
さて、
自力で答えを出すことが、
常識になっている子が、
= の計算に、
「どうやるの?」と聞いています。
「どこ?」と聞き返して、
この子を刺激しても、
自分が聞きたい箇所が、
= の「どこ」なのか、
答えようがないはずです。
複素数の定義(約束事)を、
つまり、= を、
利用するだけのことですから、
思い付くか付かないかだけなのです。
ですから、
= を、
「どうやるの?」と聞かれてすぐ、
を、
に、書き換えるだけの
こちらの答えの出し方だけを見せます。
これだけで、
自力で答えを出すことが常識になっている子は、
「分かった」となります。
そして、
「自力で答えを出すこと」が、
さらに強い気持ちになります。
(基本 -848)、(分数 -362)