3+1= の答えの出し方を、子どもに教えるとき、登場人物が、子どもとこちらの 2人の劇になっています。子どもの出番が少ない劇ですから、こちらの出番を、意識して少なくします。

3+1=  のたし算を、

初めての子に教えます。

 

こちらの答えの出し方を

実況中継型リードで見せる教え方です。

 

3+1=  の 3 を示して、

「さん」と声に出して読み、

1 を示して、

「し」と声に出して数え、

= の右の余白を示して、

「ここ、し(4)」です。

 

見ていた子は、

「まったく分からない・・・」、

「どうやっているの?」のような

頭がぐしゃぐしゃの状態ですが、

3+1=4  と書きます。

 

すると、

ぐしゃぐしゃの状態の頭ですが、

必ず、「そうか!」と、

何かの小さなことに気が付きます。

書いたからです。

 

3~4秒の短時間です。

 

 

こちらは、

次の問題  6+1=  の 6 を示して、

「ろく」と声に出して読み、

1 を示して、

「しち」と声に出して数え、

= の右の余白を示して、

「ここ、しち(7)」です。

 

分からないままの状態で、

6+1=7  と、

子どもが書くことで、

また何か、「そうか!」と、

気が付きます。

 

やはり、

3~4秒です。

 

 

同じような実況中継型リードを、

10問見せて、1分前後です。

 

20問見せて、2分前後です。

 

大多数の子どもは、

10~20問のどこかで、

「分かった!」となります。

 

すると、

5+1=  の 5 を見て、

「ご」と、

声に出すことや、

心の中でつぶやくことで読み、

1 を見て、

「ろく」と、

声に出すことや、

心の中でつぶやくことで数え、

5+1=6  と、

自力で答えを出せます。

 

 

さて、

ここまでの教え方の流れを、

少し離れて、

客観的に見ます。

 

登場人物は、

子どもと、こちらの 2人です。

 

こちらの演技が多くて、

そして目立ってしまう劇です。

 

子どもが演じる内容は、

こちらの演技を見ることと、

こちらが出した答えを書くことです。

 

 

このように客観的に見れば、

多くを学ぶのが、

こちらであることに気付くはずです。

 

こちらが見せる答えの出し方を、

学ぶとはなく学んでいます。

 

子どもに教えるのではなくて、

こちら自身、

子どもへの見せ方を学んでいます。

 

そして、

こちらの学びの多さに比べて、

子どもが学ぶことは、

わずかなのです。

 

こうなっていますから、

答えの出し方をやって見せるだけの

絞り込んだ教え方にしています。

 

つまり、

こちらの出番を、

意識して減らすようにして、

もともと少ない子どもの出番が、

相対的に多くなるように工夫しています。

 

(基本  {\normalsize {α}} -964)、(+-  {\normalsize {α}} -514)