(x-y)(x+2y)=0 から、「x=y または x=-2y 」を導くことは、ステップが荒ければ、逆向きに見ます。「x=y または x=-2y 」から、(x-y)(x+2y)=0 を見ます。「x-y=0 または x+2y=0 」を、楽に導くことができます。

ヒント付きの2元2次連立方程式です。

{\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{1}(x-y)\!\!(x+2y)=0・・・①\;\;\;\;\;\;\;\;\;\;\;\;\;\;\;\;\;\;\;\;\;\;\;\;\;\;\;\;\;\;\\\;x^{2}-xy+2y^{2}=16・・・②\end{array}\right.\end{eqnarray}}  

[解] ① より  x=y  または  x=-2y  

 

「  ヒント:① より  x=y  または  x=-2y  」を、

正しいと認めて受け入れれば、

2つの連立方程式を作ることができます。

 

{\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{1}x=y\\x^{2}-xy+2y^{2}=16\end{array}\right.\end{eqnarray}}    と、

それから、

{\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{1}x=-2y\\x^{2}-xy+2y^{2}=16\end{array}\right.\end{eqnarray}}    です。

 

 

この新しい連立方程式は、

1番目の式を、

2番目の式に代入して、

解くことができます。

 

例えば、

{\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{1}x=y\\x^{2}-xy+2y^{2}=16\end{array}\right.\end{eqnarray}}    でしたら、

1番目の式  x=y  を、

2番目の式の x に代入します。

 

代入した式は、

 {\normalsize {y^{2}-y^{2}+2y^{2}}}=16  です。

 

y の 2次方程式ですから、

解くことができます。

 

ですが、

「  ヒント:① より  x=y  または  x=-2y  」を、

「① よりって、どういうこと・・・?」であれば、

正しいと認めて受け入れていませんから、

先に進めません。

 

 

子ども自身の答えを出す気持ちが

とても強ければ、

自力で何とかしようとします。

 

「① より」と、

ヒントに書いてありますから、

① を見ます。

 

(x-y)(x+2y)=0  です。

 

この式から、

x=y  または  x=-2y  を見ても、

導き方を思い付きません。

 

自力で何とかしようとする子であれば、

「先に ① を見ても、

何かを思い付かなければ、

x=y  または  x=-2y  から、

① を見る向き」を、

「こっちからで、あれば・・・」と、

思い付きます。

 

 

x=y  または  x=-2y  から、

① の  (x-y)(x+2y)=0  を見ることから、

x=y  から、

(x-y)  を作ろうとします。

 

すると、

x=y  の y を、

左に動かすことで、

x-y=0  になりますから、

① の  (x-y)(x+2y)=0  から、

出てくる式であることに、

すぐに気が付きます。

 

 

答えを出す気持ちが、

ここまで強くない子であれば、

「① を見ても、分からない」と聞きます。

 

この子に、

「① からではなくて、

ヒントから、

① が出るかなぁ?」のような教え方をすれば、

「① を見ても、分からない」と聞いた子の

内容を受け止めたことにならないでしょう。

 

この子の希望は、

ヒントの「① より」を解明したいのです。

 

ですから、

① の  (x-y)(x+2y)=0  

(x-y)  を示して、

「x=y  は、ここから」と、

ボソッと言うだけの教え方をします。

 

すると、

「① より」を解明できたのですから、

この子は、

「あっ!」となります。

 

(基本  {\normalsize {α}} -1058)、(分数  {\normalsize {α}} -441)