2けたの筆算のたし算を、左の十の位から計算する子です。少し先に、3けたの筆算のたし算や、4けたの筆算のたし算に進みます。こうなると、左から足す計算は、急に難しくなります。2けたの筆算のたし算のときに、右の一の位から計算するように、入れ替えさせるのが、少し先のための知恵です。

2けたの筆算のたし算を、

十の位の左から計算する子です。

 

筆算のたし算ですから、

一の位の右から計算するときと、

ほぼ同じような計算です。

 

繰り上がりが、

有ろうが無かろうが、

先に計算した十の位の答えを

書かないだけです。

 

 

正確には、

書けないから、

書かないのです。

 

繰り上がりの有無で、

答えが変わるからです。

 

繰り上がりが有れば、

十の位のたし算の答えを、

1 増やします。

 

例えば、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 28 \\ +\: 15 \\ \hline \end{array} }} \\  です。

 

十の位を、2+1=3  と足して、

一の位のたし算の

繰り上がりの有無を知るまで、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 28 \\ + 15 \\ \hline3\:\:\:\end{array} }} \\  と書かないで、

答え 3 を覚えています。

 

そして、

一の位を、8+5=13  と足して、

繰り上がりが有るので、

繰り上がり数 1 を足して、

3+1=4  としてから、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 28 \\ + 15 \\ \hline4\:\:\:\end{array} }} \\  と書きます。

 

 

繰り上がりが無ければ、

十の位のたし算の答えは、

そのまま変わりません。

 

例えば、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 26 \\ +\: 13 \\ \hline \end{array} }} \\  です。

 

十の位を、2+1=3  と足して、

一の位のたし算の

繰り上がりの有無を知るまで、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 26 \\ + 13 \\ \hline3\:\:\:\end{array} }} \\  と書かないで、

答え 3 を覚えています。

 

そして、

一の位を、6+3=9  と足して、

繰り上がりが無いので、

十の位のたし算の答えをそのまま

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 26 \\ + 13 \\ \hline3\:\:\:\end{array} }} \\  と書きます。

 

 

始めから、

十の位の左からの計算をしている子ですから、

計算自体に慣れています。

 

計算のスピードも、

慣れているから、

速いのです。

 

でも、

一の位の右から計算する子の

計算スピードよりも、

わずかですが、

遅いのです。

 

このわずかな違いが、

けた数が増えたとき、

子どもを混乱させます。

 

 

2けたの筆算のたし算で、

わずかであっても計算スピードが遅ければ、

3けたの筆算のたし算、

4けたの筆算のたし算と進むと、

計算スピードが遅いだけではなくて、

計算そのものが急に難しくなり、

間違えることが多くなります。

 

例えば、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 548 \\ +\: 372 \\ \hline \end{array} }} \\  や、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 5482 \\ +\: 3729 \\ \hline \end{array} }} \\  です。

 

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 548 \\ +\: 372 \\ \hline \end{array} }} \\  でしたら、

左のたし算の百の位からです。

 

5+3=8  の答えを、

書かないで覚えています。

 

繰り上がりの有無を知るために、

十の位のたし算を計算して、

4+7=11  ですから、

繰り上がりがあります。

 

だから、

百の位のたし算の答え 8 は、

1 増えて、

8+1=9  になります。

 

そして、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 548 \\ +\: 372 \\ \hline9\:\:\:\:\:\:\:\end{array} }} \\  と書きます。

 

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 5482 \\ +\: 3729 \\ \hline \end{array} }} \\  も、

同じように、

千の位を計算して、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 5482 \\ +\: 3729 \\ \hline9\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\end{array} }} \\  と書きます。

 

 

こうなってから、

左からの計算ではなくて、

右からの計算に入れ替えさせようとすると、

子どもは、

とてもひどく混乱してしまいます。

 

やはり、

先のことを考えて、

2けたの筆算のたし算のときに、

左からの計算を、

右からの計算に

入れ替えさせておけば、

少し先の近未来で、

子どもを混乱させません。

 

(基本  {\normalsize {α}} -1086)、(+-  {\normalsize {α}} -581)