教えようのないことを教えないで、子どものまねする力を利用する教え方の一例、実況中継型リードを実際に組み立ててみます。異分母の帯分数のひき算を例にします。

 {\Large\frac{2}{3}}-2 {\Large\frac{4}{9}}=  を、

こちら自身が計算するとき、

ほぼ習慣のような計算を意識すらしないで、

 {\Large\frac{6}{9}}-2 {\Large\frac{4}{9}}=3 {\Large\frac{2}{9}}  と計算します。

 

この計算を強いて言葉にすれば、

「共通分母 9 で通分して、引く」です。

 

 

さて、では、

ほぼ習慣のような計算をどのように学んだのか

こちらの内面を探ってみます。

 

「共通分母」や、

「通分」や、

「引く」を、

言葉として習った覚えが、

頭の片隅に何となく残っていますけれど、

 {\Large\frac{2}{3}}-2 {\Large\frac{4}{9}}=  をパッと見て、

ほぼ習慣のように、

 {\Large\frac{6}{9}}-2 {\Large\frac{4}{9}}=3 {\Large\frac{2}{9}}  とできるようになった理由は、

ハッキリとしません。

 

習ってできるようになったことでは、

どうやらないようです。

 

 

そして、

「ほぼ習慣のように計算できるように育てるには、

どのような教え方をしたらいいのだろうか?」を、

アレコレ考えると、

教えようのないことは教えないで、

子どものまねする力に頼ればいいらしいと、

根拠もなく何となく、

でも確からしく気付きます。

 

そこで、

こちら自身のほぼ習慣のような計算を、

実況中継型リードで見せることを思い付きます。

 

教えようのないことを教えないで、

子どものまねする力を利用する教え方です。

 

 

そして、

次のように考えて、

実況中継型リードを組み立てます。

 

 {\Large\frac{2}{3}}-2 {\Large\frac{4}{9}}=  を見て、

まず思い付くことは、

「ひき算」と、「異分母の帯分数」です。

 

ですが、

「ひき算」と、「異分母の帯分数」は、

計算そのものではありません。

 

続いて思い付くのは、

「通分」、「最小公倍数」、「小で割れる大の倍数」です。

 

これらは計算そのものですから、

ここから、

実況中継型リードを組み立てます。

 

 {\Large\frac{2}{3}}-2 {\Large\frac{4}{9}}=  の 2つの分母 3 と 9 を示して、

「9÷3=、割り切れる」、

「下、9」です。

 

この続きを省略しますが、

このように考えて、

実況中継型リードを組み立てていきます。

 

(基本  {\normalsize {α}} -1477)、(分数  {\normalsize {α}} -582)

 

関連:2023年11月12日の私のブログ記事

「帯分数のひき算を、

自分が何をするのかを決めながら、

自分をリードして計算を進めます。

これが、実際の自力で答えを出す計算です」。