繰り上がり計算を、子どもはできるようになりたいのです。ミスを直す手伝いだけで計算を理解します。

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 46 \\ +\: 28 \\ \hline \end{array} }} \\ や、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 26 \\ +\: 37 \\ \hline \end{array} }} \\ や、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 68 \\ +\: 27 \\ \hline \end{array} }} \\ をミスします。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 46 \\ +\: 28 \\ \hline64\end{array} }} \\ や、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 26 \\ +\: 37 \\ \hline53\end{array} }} \\ や、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 68 \\ +\: 27 \\ \hline85\end{array} }} \\ とミスします。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 46 \\ +\: 28 \\ \hline64\end{array} }} \\ の答え64を、

4を先に書いて、

6を後から書きます。

 

上から下に縦に見る目の使い方と、

一の位から計算する順番を知っています。

 

繰り上がり数1を、

足していないミスです。

 

「繰り上がりを忘れている」や、

「一の位のたし算の答えが、10を超えたら、

十の位のたし算の答えに、1を足す」のように、

教えるのが普通でしょう。

 

間違えた問題を正すだけではなくて、

これから先のたし算の計算を、

正しく計算してほしいからです。

 

でも、

このような教え方は、

子どもの力を過小評価しています。

 

間違えた計算を正す手伝いをすれば、

子どもは、「分かった」となります。

 

これから先のたし算の繰り上がりを、

正しく計算できるようになりたいのは、

子ども本人なのです。

 

まず、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 46 \\ +\: 28 \\ \hline64\end{array} }} \\ を手伝って直します。

 

一の位だけを、

上から下に見て足すことを知っています。

この子のこの力を利用します。

 

「6+8、14」、

「4、合っている」と、

正しくできている4を認めます。

 

そして、

「指、1」です。

 

繰り上がり数1を、

指に取らせて、

目に見えるようにします。

 

続いて、

「4+2、6」、

「1を足して、7」、

「この6、7」とリードします。

 

「1を足して」を言うとき、

子どもが指に取った1を触ります。

 

こうすると、

繰り上がりのたし算が見えるようになります。

 

このリードで、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 46 \\ +\: 28 \\ \hline74\end{array} }} \\ と直ります。

 

これで、「分かった」となれば、

続きの直しを子どもに任せます。

 

「分かった」とならなければ、

次のミス  {\normalsize { \begin{array}{rr} 26 \\ +\: 37 \\ \hline53\end{array} }} \\ をリードして直します。

 

「6+7、13」、

「3、合っている」、

「指、1」、

「2+3、5」、

「1を足して、6」、

「この5、6」です。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 26 \\ +\: 37 \\ \hline63\end{array} }} \\ と直ります。

 

次の  {\normalsize { \begin{array}{rr} 68 \\ +\: 27 \\ \hline85\end{array} }} \\ は、

「8+7、15」、

「5、合っている」、

「指、1」、

「6+2、8」、

「1を足して、9」、

「この8、9」です。

 

このように絞り込んだリードで、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 68 \\ +\: 27 \\ \hline95\end{array} }} \\ と直ります。

 

同じようなセリフを、

子どもは繰り返し聞いて直しますから、

数問で、「分かった」となります。

 

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