12+8= の答え 20 を、自力で出せない子に、自力で答えを出せるようになった子とみなして教えます。子どもが日常で普通にしていることを、算数の計算の教え方でまねしています。

12+8= の答え 20 を、

2+8= を見たら、

見ただけで、瞬時に答え 10 が出る力

暗算のたし算の感覚を利用して、

計算します。

 

次のような実況中継を見せて、

子どもに教えます。

 

所要時間は、

この 1問の答えを子どもが書き終わるまでで、

6~7秒です。

 

多くの子が、

この 1問で、

答えの出し方をつかみますから、

6~7秒の短時間で、

答えを出せない子から、

答えを出せる子に変わってしまいます。

 

 

12+8= の 1 を、

無言で、ペン先で隠して、

2+8= だけが見えるようにしてから、

「10」、

隠していた 1 を見せて、

「20」、

= の右の余白を、

無言で示して、

子どもが書くのを待ちます。

 

こちらの実況中継のリードを見ていた子が、

12+8=20 と書いたとき、

こちらは、

「うん、そう」と受けます。

 

ここまでが、

6~7秒です。

 

 

さて、

実は、

この教え方で最も重要なことは、

「うん、そう」なのです。

 

子どもが、

12+8=20 と書いたことを、

認めて、

「うん、そう」ではありません。

 

12+8= を、

2+8= を見たら、答え 10 が、

瞬時に出るたし算の感覚を利用して、

まず先に、

2+8=10 と、

答え 10 を出してから、

12 の 1 を加えて、

12+8= の答え 20 を出すやり方を、

矛盾した言い方であることを承知して書きますと、

すでに知っている子に教えています。

 

だから、

自力で答えを出せない子ではなくて、

すでに出せるようになっている子に、

「うん、そう」なのです。

 

 

最も重要なことなので、

とても理解しにくいところですから、

くどいようですが、

書き方を間違えているのではありません。

 

今、教えている計算を、

もうすでにできるようになっている子に

こちらが教えています。

 

矛盾したおかしなことではないのです。

 

答えの出し方を教える目的は、

自力で答えを出せるようになる子に

育つことを願って・・です。

 

12+8= の答え 20 を、

2+8=10 と計算する力を利用して、

自力で計算できるようになる時として、

こちらが、

教え終わってすぐを期待しています。

 

つまり、

すぐ先の未来

実は、6~7秒先のことです。

 

 

だから、

目の前の今の子ではなくて、

すぐ先の未来の子に教えてしまうことが、

子どもには、

変なことでも、

おかしなことでもなくて、

普通のことなのです。

 

子どもたちをよく観てみると、

「この子は、今の自分ではなくて、

どう観ても、

少し先の未来の自分を観ているらしい」と、

自然に思えることが多いのです。

 

つまり、

目の前の子ではなくて、

6~7秒後に、

12+8= の答え 20 を、

2+8=10 を利用して、

自力で出せるようになった子に、

答えの出し方を教えることは、

子どもがしていることのまねなのです。

 

(基本  {\normalsize {α}} -710)、(+-  {\normalsize {α}} -382)