理解できない因数分解の式を、少し遠くから見ると、「あっ、分かった」となります。

 {\normalsize {(x+y)^{2}+6(x+y)+9=((   )+3)^{2}}} が、

「ピンとこない」と言う子です。

 

子どもに聞かれたこちらは、

この子の目の前で、

無言で、

 {\normalsize {□^{2}+6□+9=(□+3)^{2}}} を書きます。

 

これだけで、

「あっ、分かった!」と、

この子は理解します。

 

そして、

(x+y)+6(x+y)+9=((   )+3)

 {\normalsize {((   )+3)^{2}}} の (   ) の中に、

x+y を書きます。

 

実際の話です。

こういうことが起こります。

 

実は、

この子は、

視点を少し遠くに自動調整しています。

 

 {\normalsize {(x+y)^{2}+6(x+y)+9=((   )+3)^{2}}} を見て、

「ピンとこない」とき、

この子の視点は、

とても近いのです。

 

 {\normalsize {(x+y)^{2}+6(x+y)+9=((   )+3)^{2}}}

全体を見る視点ではなくて、

理解できない部分、

 {\normalsize {((   )+3)^{2}}} を狭く見る視点です。

 

この子の目の前で、

無言で、

 {\normalsize {□^{2}+6□+9=(□+3)^{2}}} を書くと、

見ているこの子は、

式を見る視点を、

自動的に少し遠くにしています。

 

もちろん、この子は、

少しも意識していませんが、

自動的に視点が、

少し遠くに動いています。

 

こちらも、

「少し遠くから、

全体を見るようにしてごらん」のような

この子が理解できないようなことを言いません。

 

視点を少し遠くに自動調整して、

式 :  {\normalsize {□^{2}+6□+9=(□+3)^{2}}} 全体を、

少し遠くの視点から、

この子は見ています。

 

この子は、

自分にピンときていない

 {\normalsize {(x+y)^{2}+6(x+y)+9=((   )+3)^{2}}}

説明のために、

こちらが、

式 :  {\normalsize {□^{2}+6□+9=(□+3)^{2}}} を、

書いていると理解しています。

 

そして、

こちらが無言で書いている

式 :  {\normalsize {□^{2}+6□+9=(□+3)^{2}}} を、

見るために、

視点を自動的に、

少し遠くに動かして、

「あっ、分かった!」としています。

 

とても不思議ですが、

「(x+y)」を、

 {\normalsize {□}}」に置き換えたことで、

式を見る視点が、

自動的に少し遠くに動いています。

 

(基本  {\normalsize {α}} -322)、(分数  {\normalsize {α}} -107)