かっこの中のたし算よりも、かっこの前のかけ算を先に計算してしまい、間違った答えになります。計算する前に、計算順を決めさせたときは、かっこの中のたし算を先と決めたのですが、自分が決めた計算順を守れない子です。間違い直しをリードします。

 {\Large\frac{1}{3}}×(  {\Large\frac{1}{5}}+2)= を計算する前に、

「計算順?」と、

計算順の指差しゲームに誘います。

 

① かっこの中の + 、

② 左の × の順に、

この子は、

無言で指し示します。

 

つまり、こちらが、

「計算順?」と誘うと、

「言われると思った・・」のような感じで、

待ち構えていたように、

1~2数秒間で、

+ と、× を指で示します。

 

 

正しい計算順です。

 

しかも、

1~2秒間の短時間で、

計算順を決めます。

 

この後で、

計算させます。

 

 

すると、

 {\Large\frac{1}{3}}×(  {\Large\frac{1}{5}}+2)=2 {\Large\frac{1}{15}} と計算します。

 

間違えています。

 

でも、

「こうすることもあるだろう」と思う間違い方です。

 

つまり、

計算自体は、

正しくできています。

 

問題が、 {\Large\frac{1}{3}}×(  {\Large\frac{1}{5}}+2)= ではなくて、

かっこを消し去った式、

 {\Large\frac{1}{3}}× {\Large\frac{1}{5}}+2= であれば、

この子の答え 2 {\Large\frac{1}{15}} は、

正しい答えです。

 

問題  {\Large\frac{1}{3}}× {\Large\frac{1}{5}}+2= の計算順は、

かっこを消し去ったために、

① 左の × 、

② 右の + に変わります。

 

この計算順で計算すれば、

 {\Large\frac{1}{3}}× {\Large\frac{1}{5}} {\Large\frac{1}{15}} が先で、

この後、

 {\Large\frac{1}{15}}+2=2 {\Large\frac{1}{15}} となります。

 

繰り返しになりますが、

この子の  {\Large\frac{1}{3}}×(  {\Large\frac{1}{5}}+2)=2 {\Large\frac{1}{15}} は、

問題  {\Large\frac{1}{3}}×(  {\Large\frac{1}{5}}+2)= から、

かっこを消し去った式、

 {\Large\frac{1}{3}}× {\Large\frac{1}{5}}+2= を計算すれば、

正しい答えです。

 

この子の間違いは、

計算ではなくて、

自分が決めた計算の順番を、

守れないことなのです。

 

 

このようなことですから、

 {\Large\frac{1}{3}}×(  {\Large\frac{1}{5}}+2)=2 {\Large\frac{1}{15}} を、

この子に自力で直させても、

計算のミスではありませんから、

また同じ計算順で計算してしまい、

同じ答え 2 {\Large\frac{1}{15}} になってしまいます。

 

だから、

こちらが手伝って、

正しい計算順にリードします。

 

 

以下は、

リードの仕方の実例です。

 

間違えている答えを消さずに残して、

 {\Large\frac{1}{3}}×(  {\Large\frac{1}{5}}+2)=2 {\Large\frac{1}{15}} のまま、

問題  {\Large\frac{1}{3}}×(  {\Large\frac{1}{5}}+2)= を、

リードして計算します。

 

かっこの中の + を示して、

「これが、先」、

「+ を取り、2 を前に出し、2 {\Large\frac{1}{5}} が答え」と、

ここまでリードしたとき、

「もう分かった」となります。

 

自分が決めた計算順ではなかったことに、

ここまでのリードで気付きます。

 

こうなれば、

この子の育ちのために、

続きを、この子に任せます。

 

(基本  {\normalsize {α}} -677)、(分数  {\normalsize {α}} -285)