840÷8=15 と計算した子です。
間違えています。
でも、
「なるほど」と共感できるミスです。
正しい答えは、
840÷8=105 です。
この子の頭の中では、
答え 105 の 0 があるようですが、
0 を、
「存在しない」ように理解して、
そして、
0 を書かなければ、
105 ではなくて、
15 です。
「なるほど」と、共感できます。
840÷8=15 を、
正しい計算に直したいと、
思っている子に教えます。
「いいところまでできています」や、
「0 の書き忘れです。
どこだと思う?」のようなことを、
教える前に言いたくなります。
でも、もうすでに、
「直したい」と思っている子ですから、
言わない方がいいようです。
この子が自力で感じている「直したい」を、
こちらの一言で、
いじろうとすることは、
得策ではないのです。
間違えた答え 15 を書いたまま
840÷8=15 の 840 の 8 を示して、
「8÷8=1」と言って、
間違えた答え 15 の 1 を示して、
「合っている」と言います。
ただ、
「合っている」と言うだけです。
褒めているのではありません。
認めているのではありません。
事実を伝えているだけです。
続けて、
840 の 4 を示して、
「4÷8=0・・・4」と言って、
誤答 15 の 5 を示して、
「ここ、0」と言い、
840 の 4 と 0 の間を示して、
「ここ、4」と言います。
リードされた子は、
840÷8=15 の
自分の答え 15 の 5 を消して、
0 に書き換えます。
そして、
840 の 4 と 0 の間に、
4 を書き足します。
こうなったら、
子どもが書き足した 4 と 0 を、
丸く囲むようにしてから、
「40÷8=5」と言って、
書き直した答え 10 の右の余白を示して、
「ここ、5」と言います。
リードされた子は、
840÷8=105 と書き終わります。
普通の速さで話して教えれば、
20秒以下で、
840÷8=15 を、
840÷8=105 と書き終わります。
こちらの言い方が、
単調なので、
ネガティブさも、
ポジティブさも含みませんから、
子どもは、淡々と聞くことができます。
そして、
20秒以下の短時間で、
全体の流れを教えられることで、
「なるほど」となります。
(基本 -968)、(×÷ -178)