筆算のひき算を、引ける方から引く子は、下から上を引くこともあります。間違えた計算を体験知にしています。上から下を引く正しい計算が、体験知になるまで、体験を積み重ねさせます。

筆算のひき算の答えを、

上から下でも、

下から上でも、

引ける方から引いてしまう計算の仕方は、

体験知になっています。

 

例えば、

{ \normalsize { \begin{array}{rr}\:\:\:\: 36 \\ - 12 \\ \hline \end{array} }} \\  の一の位は、

上から下を、6-2=4  と引いて、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:36 \\ -\: 12\\ \hline \:\:\:\:4\end{array} }} \\  と書きます。

 

あるいは、

{ \normalsize { \begin{array}{rr}\:\:\:\: 36 \\ - 17 \\ \hline \end{array} }} \\  の一の位は、

下から上を、7-6=1  と引いて、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:36 \\ -\: 17\\ \hline \:\:\:\:1\end{array} }} \\  と書きます。

 

この計算は、間違いです。

 

 

筆算のひき算の計算の仕方が、

引ける方から引くことは、

体験知です。

 

「上から下を引きます」、

「引けないときは、隣から 1 借りて、

引けるようにしてから、引きます」と、

言葉で、教えても、

学習知になるだけです。

 

引ける方から引く体験知は、

少しも変わりません。

 

{ \normalsize { \begin{array}{rr}\:\:\:\: 42 \\ - 18 \\ \hline \end{array} }} \\  の一の位の計算を、

8-2=6  と引いて、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:42 \\ -\: 18\\ \hline \:\:\:\:6\end{array} }} \\  と書く計算の仕方のままです。

 

 

体験知の計算の仕方を

入れ替えたいのでしたら、

言葉で教える学習知にしても

効果はありません。

 

{ \normalsize { \begin{array}{rr}\:\:\:\: 42 \\ - 18 \\ \hline \end{array} }} \\  の一の位の 2 と 8 を示して、

「2-8=、引けない」、

「12-8=4」と言って、

8 の真下を示して、

「ここ、し(4)」と言って、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:42 \\ -\: 18\\ \hline \:\:\:\:4\end{array} }} \\  と書かせてしまうような

かなり強引な実況中継型リードを見せて、

上から下を引く体験を積み重ねさせます。

 

このようにして、

新たに、

上から下を引く体験を積み重ねたとき、

そして、

ある量の体験が積み重なったとき、

「下から上を引く体験知」が、

「上から下を引く体験知」に入れ替わります。

 

(基本  {\normalsize {α}} -1742)、(+-  {\normalsize {α}} -983)