「算数の新しく習う計算は、ここ以前の計算を組み合わせれば、答えを出せる」と、言葉で教えても、理解できないはずです。子ども自身が、閃きのように気付くことを待つしかありません。

 {\Large\frac{5}{7}} {\Large\frac{6}{7}} {\Large\frac{12}{7}} {\Large\frac{6}{7}} {\Large\frac{6}{7}} と計算した子に、

「合っている」と伝えてから、

 {\Large\frac{5}{7}} {\Large\frac{12}{7}} の変形を、

「どうやった?」と聞きます。

 

すると、

この子は、

「1 を  {\Large\frac{7}{7}} にして、分子の 7 と 5 を足した」と、

答えてくれます。

 

まったくその通りです。

 

「どうやった?」で、

計算の仕方を聞いています。

 

「変形する目的」や、

「変形できる理由」を、

聞いていません。

 

 

こちらの質問、

「どうやった?」を正確に理解して、

自分が行った式変形 1 {\Large\frac{5}{7}} {\Large\frac{12}{7}} を、

説明してくれます。

 

見事です。

 

こちらが、

この子にアレコレと教えることで、

育てようとして、

育てることができるレベルを越えています。

 

 

このような急な大きな育ちに出会ったとき、

さまざまな捉え方がありますが、

シナジーが起こった」が、

お勧めです。

 

こちらが教えていれば、

「このくらいの育ちはあるだろう・・・」と、

期待しています。

 

その期待を大きく越える育ちなのです。

 

「どうやった?」に、

「1 を  {\Large\frac{7}{7}} に書き換えたこと」、

 {\Large\frac{7}{7}} の分子 7 と、

 {\Large\frac{5}{7}}= の分子 5 を足したこと」だけを、

こちらが聞いてすぐに答えています。

 

計算だけで、

 {\Large\frac{5}{7}} {\Large\frac{6}{7}} {\Large\frac{12}{7}} {\Large\frac{6}{7}} {\Large\frac{6}{7}} とした計算の

 {\Large\frac{5}{7}} を、

 {\Large\frac{12}{7}} に書き換えたことを、

説明しています。

 

 

そのような期待を超える育ち、

シナジーと解釈できる育ちが、

どのようにして起こったのか、

推測のしようもないことですが、

この子の内面で、

今までに習ったことが、

突然に大きく飛躍して、

「算数の新しい計算は、

ここ以前の計算を組み合わせれば、

答えを出せる」と、

閃いたようです。

 

だから、

「ここ以前の計算を組み合わせた」だけの

「1 を  {\Large\frac{7}{7}} にして、分子の 7 と 5 を足した」と、

答えています。

 

つまり、

「ここ以前の

何をどのように組み合わせたのか?」が、

「どうやった?」の答えだと気が付いています。

 

(基本  {\normalsize {α}} -826)、(分数  {\normalsize {α}} -355)