目に映っていても、見えていないことがあります。例えば、導入問題で途中約分が見えていても、見ていない子は、途中約分のやり方を分かっていても、自ら、途中約分しようとしません。見ていないからです。

途中約分することが、

見えていない子です。

 

計算を間違える子ではなくて、

ただ、見えていないだけです。

 

「見ていない」ではありません。

目に映って見えています。

 

そうではなくて、

「見えていない」です。

 

何を見るのかの選択の問題で、

選んだ対象だけが見えるパラダイムです。

 

 

「途中約分すること」が、

見えないパラダイムです。

 

だから、

途中約分を、

導入問題で見ていても、

同じような問題の途中約分ができません。

 

例えば、

 {\Large\frac{4}{7}}÷6= \require{cancel}\displaystyle {\frac{\begin{matrix}2\\\cancel{4}\end{matrix}\,}{7}}× \require{cancel}\displaystyle {\frac{1}{\begin{matrix}\cancel{6}\\3\end{matrix}\,}}=  と書いてある導入問題は、

 {\Large\frac{2}{21}} と答えを書くことができます。

 

それなのに、

 {\Large\frac{6}{7}}÷9= {\Large\frac{6}{7}}× {\Large\frac{1}{9}}=  とかけ算の式に書き換えて、

途中約分しないで、

 {\Large\frac{6}{63}} と掛けてしまいます。

 

その後で、

 {\Large\frac{6}{63}} {\Large\frac{2}{21}} と、約分しています。

 

 \require{cancel}\displaystyle {\frac{\begin{matrix}2\\\cancel{6}\end{matrix}\,}{7}}× \require{cancel}\displaystyle {\frac{1}{\begin{matrix}\cancel{9}\\3\end{matrix}\,}}=  のように、

途中約分しようとしません。

 

「見えていない」からです。

 

この子は、

途中約分できます。

 

途中約分のやり方を

知っている子です。

 

「見えていない」から、

途中約分しないだけです。

 

 

 {\Large\frac{6}{7}}÷9= {\Large\frac{6}{7}}× {\Large\frac{1}{9}}=  と書いた子に、

突然、割って入り、

 {\Large\frac{6}{7}}× {\Large\frac{1}{9}}=  の 6 と 9 を示しながら、

「これとこれ、3 で割る」とだけリードします。

 

リードされた子は、

突然、

「見えていない」ことが、

「見える」ように変わります。

 

そして、

「そうか、途中で約分するのか・・・」のように、

ハッキリとした言葉にならない理解で、

途中で約分することが見えます。

 

そして、

 \require{cancel}\displaystyle {\frac{\begin{matrix}2\\\cancel{6}\end{matrix}\,}{7}}× \require{cancel}\displaystyle {\frac{1}{\begin{matrix}\cancel{9}\\3\end{matrix}\,}}=  と、途中約分してから、

 {\Large\frac{2}{21}} と掛けて、答えを出します。

 

(基本  {\normalsize {α}} -859)、(分数  {\normalsize {α}} -367)